【北京だより】8月30日号

最近、北京は朝晩が涼しくなり、段々秋の気配になっていますが、例年と違って依然として雨がよく降っています。今週、8月25日(日)の午後4時から26日(月)の午後4時までの24時間で北京全市の平均降水量は74.8ミリ、市街区の平均降水量は88.0ミリとなり、全市範囲で豪雨に遭遇しました。うち、最大降水量は北京東部の通州区にあり、174.0ミリに達したそうです。下図は雨の中の街の様子です。

今年の北京は雨が異常に多いような気がします。気象部門が発表した全市降雨量の統計データによると、今年の1月1日から8月27日8時までの北京全市累計降水量は723.9ミリで、例年同時期の441.2ミリより64%多く、前年同時期の575.4ミリより26%多かったとのことです。北京南郊気候観測台のデータによると、今年の降雨量は1951年以来の史上4番目に多いとのことです。

また、今年の増水期(6月1日から9月15日まで)においては、北京は雨が頻繁に降り、ほとんど毎週、雨が降っています。気象部門の統計では、6月1日から8月27日まで、北京全市で合計62回の雨が降ったとのことです。

6月に入ってから、北京市内の各学校では、下図のような移動式雨除け小屋を用意し、登校時と下校時によく使われています。また、雨が降るとき、学生さんに毎回、使い捨てレインコートを配り、雨による生活への不利な影響を最大限で軽減しています。

交通機関では、特に地下鉄の場合、6月1日から現在まで北京の地下鉄運営企業3社が例年通りに使い捨てレインコートを計200万枚配布しました。また、北京地下鉄は今年は広く防水板を設置し、大雨の予報がある場合、殆どの駅は下図のような防水板を使うようになっています。この板は最高1メートル以上防水できるとのことです。その他、北京朝暘駅等の新幹線駅では、乗客の荷物に無料で防水包装を提供するサービスを新たに追加したそうです。このような温かい対応は市民から高く評価されています。

また、最近、豪雨の影響で北京では野菜の値段も暴騰しています。実は今年、北京のみならず中国各地で頻繁に水害が発生しています。天気予報では週末に北京はまた雨が降るそうで、豪雨にならないように祈りながら増水期の終了を期待しています。

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