【北京だより】4月12日号

先週末の清明節休暇で久しぶりに香山公園に山登りに行きました。北京周辺の山と言えば、一番有名なのは香山で、市内よりも近くて、春は花見、夏は避暑、秋は紅葉、冬は雪見、一年中違う景色なのでずっと人気が高いようです。今回は丁度清明節休暇期間中で、北京地元の市民のみならず、地方からの観光客も多く、道が混んでいるだろうと思い、朝7:30頃出発し、自宅より約40キロの距離を車で50分ぐらいかけて到着しました。

山の麓には「売買街」があります。「売買街」というのは、清の時代の王立庭園の中に作られた特殊な商店街であり、皇帝や後宮妃たちが民間生活を体験するために作られた場所で、民間のお店を模倣し、さまざまなお店が並んでいました。現在はラーメン屋や肉まん屋、コーヒー店等の飲食店が大半で、それからお土産屋、楽器屋、ペット屋等も数軒あります。下図は「売買街」の様子です。

香山公園の中に入って、山道を沿って、花を見ながら山登りをスタートしました。香山公園は歴史が古くて、元代(1271~1368)、明代(1368~1644)、清代(1644年~1911)では皇帝の離宮だったので中には名所旧跡が沢山あります。お寺や古典園林建築物、四合院、別荘、泉等、観光できるところがいっぱいあります。今回は時間の関係で公園の東門から入って、一つの緩やかな山道を沿って、致遠斎、知松園、玉華岫、西山晴雪、香霧窟などの観光地を経て香炉峰に登りました。致遠斎では古典園林建築の構造を味わって、知松園では百本余りの古代の松の木(100年或いは数百年以上)を観賞し、また玉華岫と香霧窟で休憩して香山の春景色を存分に楽しみました。香炉峰は一番高い峰で海抜は575メートルです。ここで記念写真を撮って山を下りました。

山を下りるとき、別の道を選んで、ついでに香山寺、玉華寺等の名所を観光しました。また、清明節はお墓参り、故人を記念する時期でもあり、山を下りるとき毛沢東主席がかつて住んでいた「双清別荘」に見学に行きました。下図は「双清別荘」の庭の様子で、真ん中のイチョウの木は100年以上の歴史があるそうです。部屋の中は毛沢東主席がかつて生活した様子のままを再現してあります。またこの庭の隣に周恩来総理たちがかつて住んでいた「来青軒」にも見学に行きました。当日、ここに見学に来た小、中学生もかなり多かったようです。

午後15時半ぐらいに香山公園から出て帰宅しました。ちなみに、香山公園の入場券はわずか1人10元(子供半額で5元)ですが、山の麓の駐車場は1時間10元で、かなり高いです。しかも早めに行かないと駐車するところがなかなか確保できないそうです。また、帰りは道が混んでいて2時間以上かかり、ようやく戻りました。

以上