第33回中国ビジネス実務セミナーにおいて講師の先生方から講義のポイントをいただきましたので
ご紹介させていただきます。
〇2月9日(水)
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1限 政治
東洋学園大学教授 朱 建栄 氏
【政治外交の新展開を迎える中国 ~2022年の党大会、米中・日中関係の展望~ 】
〇講義の概要
2022年の中国は、北京冬五輪、第20回党大会といった重要なイベントを迎えるとともに、2035年の「現代化の基本的実現」の目標に向けてどういう政策方針を打ち出すかも注目される。台湾問題をめぐる駆け引きをしつつ、米中・日中関係は「競争の中の協力・安定」に向かうと予想される。このような中国の内政外交の新動向とその行方を解説する。
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2限 産業発展
東京大学教授 丸川 知雄 氏
【中国の産業発展の最新動向 ~半導体と電気自動車・自動運転を中心に~ 】
○講義の概要
米トランプ政権が中国に対する経済戦争を始めて以来、半導体は米中摩擦の焦点になってきた。本報告では中国の半導体産業国産化への政策と現状を明らかにする。また、中国が世界の売り上げの半分以上を占める電気自動車の分野での新たな動きにもふれる。
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3限 文化
東京大学名誉教授 南京大学客員教授 刈間 文俊 氏
【映画産業の現状と人物表象の文武分業制
~「戦狼」の主人公はなぜ恋を語らないか~ 】
〇講義の概要
まず、中国の映画産業の現状について紹介する。次に、中国はインドに次ぐ世界第二の映画製作本数を誇り、スクリーン数はアメリカを抜いて世界一位ですが、大国ではあるが、強国ではないという自覚もあり、コンテンツ力が問われている。文武分業制の話題は、コンテンツ力の具体的な例として説明する。
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2月10日(木)
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1限 テクノロジー
野村総合研究所・未来創発センター 上級コンサルタント 李 智慧 氏
【中国メガテックの戦略転換】
〇講義の概要
巨大な市場をバックに蓄積してきた膨大なデータを活用して、AI、クラウド・コンピューティングなどの先端テクノロジー企業に変貌したアリババ、アントグループがデジタル中国の躍進を支える代表的な企業です。これらのプラットフォーマーが躍進する反面、寡占化・社会インフラ化による影響力の増大という新たな課題も生まれます。今回は、メガテックの戦略転換及びプラットフォーマーに対する中国政府の規制強化の動向を解説します。
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2限 高齢化社会
ロングライフグローバルコンサルタント株式会社 代表取締役社長 石橋 段 氏
【中国における養老介護事業の展開と課題
~ロングライフグループの中国事業について~ 】
○講義の概要
試行錯誤しながら作り上げてきた中国でも受け入れられる日本式高齢者福祉サービスについて、ロングライフグループが12年間にわたり中国で経験してきたこと、そこで得た学びやノウハウを交えながらお伝えします。
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3限 企業経営
桜美林大学教授 雷 海涛 氏
【中国の企業家はいま何を考えているか
~グローバル経済、チャイナイノベーションから米中対立までの変遷~ 】
〇講義のポイント
1980年代改革開放以来、中国企業(特に民営新興業)は飛躍的に成長してきた。起業家や創業者は3つの世代にわたる「中国的企業経営」を模索してきた。こう言った中国新興企業にスポットを当て、その考え方や価値観について考察してみたい。
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