(2024年3月7日 中央人民政府・新華社HPより)
「今年から数年連続で超長期特別国債を発行する」。
この展開は、今年の政府活動報告で大きな注目を集めた。
〇超長期特別国債とは?
・第一に、特別国債とは特定の時期に段階的に発行される特定の用途を有する国債を指す。我が国は1998年、2007年と2020年にそれぞれ3回特別国債を発行したことがある。歴史的経験から見て、特別国債の発行は経済社会の安定した良好な発展に積極的な影響を与えている。「例えば、2020年に我が国は抗疫病特別国債を発行し、甘粛省が獲得した国債資金は123億元で、全省の疫病予防・抑制と末端医療施設の向上に重要な役割を果たした」と全人代代表で甘粛省財政庁長の呂林邦氏は述べた。
・第二に、超長期とは主に発行期限を指す。現在、我が国の長期国債の期限は一般的に10年以上である。このことから、超長期特別国債の発行期限は原則10年を上回ることを意味する。
・中国社会科学院財経戦略研究院財政研究室主任の何代欣氏は、超長期国債の発行は、債務発行サイクルの全体的な資本フローの改善に役立ち、債務返済と利払いの圧力を平準化し、国債資金の「安定化」の役割をよりよく果たすと述べた。
〇超長期特別国債の発行をどのように理解すればよいか?
・今年の政府活動報告書では、強国建設、民族復興プロセスにおけるいくつかの重要プロジェクト建設の資金問題を系統的に解決するため、今年から数年連続で超長期特別国債を発行し、国家の重要戦略の実施と重点分野の安全能力の建設に特別に使用する予定であることを明らかにしている。
・国家発展改革委員会の鄭柵潔主任は6日、第14期全国人民代表大会第2回会議の経済テーマに関する記者会見で、「発行の背景から、これは国際環境の大きな変化に対応し、発展の主導権をしっかりと握るための必然的な要求であり、また、発展と安全保障を協調させ、質の高い発展をしっかりと推進するための現実的な必要性でもある。」と述べた。彼は、数年連続での超長期特別国債の発行は、党中央、国務院が強国建設、民族復興戦略の全局に着目して作り出した重要な戦略的政策決定と配置であり、現在の利益と長期的な利益を得て、現在の投資と消費を牽引するだけでなく、長期的に質の高い発展の基礎を築くことができるとした。
・主な投資先から見て、超長期特別国債は強国建設と民族復興の過程での重大イベントに焦点を当てることになる。初歩的な考慮としては、科学技術イノベーション、都市・農村の一体的発展、地域の協調的発展、食糧・エネルギーの安全、質の高い人口発展などの分野の建設に重点を置く。
〇今年はどのように関連作業を進めていくか?
・予算報告によると、今年の1兆元の超長期特別国債発行は、既に2024年の政府基金予算に計上された。同時に、超長期特別国債は今年の積極財政政策の重要な内容であり、我が国のマクロ政策の「道具箱」は豊かになった。
・業界の専門家によると、超長期特別国債は中央政府が発行し、政府債務構造の最適化に役立つ。国債の一部の資金は地方が使用し、地方財政空間の最適化に役立つ。
〇何兆元もの「リアルマネー」はどのように管理され、使用されるのか?
・記者によれば、国家発展改革委員会は関係者と共同で行動計画の策定を急いでいる。改革手法と市場化措置によって、ハード面の投資とソフト面の制度の連携を計画していく。財政部は特別国債資金に対して全周期管理制度を確立し、常態化した監督・監視を行い、資金の使用状況を注視し、国債資金の使用を効果的に向上させる。
・全人代代表において広西チワン族自治区財政庁長の胡帆氏は「地方省の立場として、われわれはプロジェクトの計画準備と前期作業をしっかりと行い、資金の配分後は厳格に管理し、プロジェクト建設に力を入れ、資金使用管理と業績管理を持続的に強化し、国債資金の安全、標準化、効率的な使用を推進する」と述べた。