(2023年9月21日 商務部HPより)
・商務部政策研究室副主任兼スポークスマンの何亜東が出席し、以下関連情報を紹介した。
・中国と欧州連合(EU)の合意により、第10回中国・EUハイレベル経済貿易対話が9月25日に北京で開催。中国共産党中央委員会政治局委員、国務院副総理であり、中国・EUハイレベル経済貿易対話の中国側リーダーである何立峰氏と、欧州委員会副委員長であり、同対話の欧州側リーダーであるドンブロフスキス氏が共同議長を務める。
・2023年1月から8月にかけて、中国の対外投資は引き続き増加し、対外非金融直接投資は5,856億1,000万元、前年同期比18.8%増(837億3,000万米ドル相当、同11.5%増)となった。 そのうち、中国企業の「一帯一路」共同建設国への非金融直接投資は1403.7億元で、前年同期比22.5%増(200.7億米ドル相当、同14.9%増)。
・同期間の対外契約高は6486.2億元で前年同期比6.1%増、新規契約高は8633.4億元で前年同期比2%増となった。中でも「一帯一路」建設国の中国企業の請負プロジェクトの完成高は5295.2億元となり前年同期比4.8%増加。新たに締結された契約は7253.5億元となり前年同期比5.6%増加した。
・以下、何スポークスマンと新聞記者による質疑応答内容
・第一財経日報記者:商務部は「対中投資年」にて数多くのイベントを開催しており、今後も開催する意向を示している。商務部がこれまでに受け取った外国人投資家からのフィードバックはどのようなものか?次の打ち手は?
⇒今年に入ってから、商務部(商務省)は「招致」と「対外開放」を組み合わせた一連の投資促進活動「対中投資年」を積極的に企画・実施している。外国人投資家の参加意気込みが高まっており、総じて強気である。中国の産業及びサプライチェーンは、企業にとって良好な生産基盤を提供するため、外資系企業の皆様には中国への投資を継続し、中国に根付くことを望んでいる。また、今後もさまざまな「中国投資年」重点活動を企画し、中国投資を積極的に支援してゆくので中国の発展の配当を分かち合いましょう。
・中国新聞記者:最近、オーストラリア政府関係者は、両国間のワイン貿易救済措置に関するWTO紛争案件が、大麦案件のモデルを参考に解決できることに期待を表明したが、当局の見解を聞かせて欲しい。
⇒今年に入ってから、中国とオーストラリアは、WTOにおける両国間の貿易紛争案件の適切な解決について、様々なレベルで綿密な協議を重ねてきた。オーストラリア側は、大麦とワインに対する反ダンピング・相殺関税措置に関するWTO紛争案件に懸念を表明し、中国側は、オーストラリアが風力タワー、鉄道車輪ハブ、ステンレス流し台の3品目に対して行った反ダンピング・相殺関税措置や、中国に対する貿易救済措置調査におけるオーストラリアの不適切な慣行について、深刻な懸念を表明した。双方は以前にも数回にわたり協議し、我々の他の紛争、すなわちワインに関するアンチダンピング・相殺関税措置に関するオーストラリア対中国事件、および関連製品に関するアンチダンピング・相殺関税措置に関する中国対オーストラリア事件の対話と協議による速やかな解決を求めるため、積極的に協力することに合意した。本件には1,000社以上の中国ワイン企業が関与している。我々はオーストラリア側と協力し、大麦事件の紛争解決に基づき、相互の信頼と協力をさらに強化し、互いの懸念に十分に対処し、ワイン事件と中国対オーストラリアの3種類の製品に対する反ダンピング・相殺関税措置等に関して包括的な解決を促進することを望んでいる。同時に、中国とオーストラリアは共にWTOの加盟国であり、ルールに基づく多国間貿易システムを守る責任を共有しており、中国は上記の問題を多国間のルートを通じて解決し続けることに前向きである。
・カバーニュース記者:最新の統計によると、1-8月の消費財小売総額は前年同期比7%増となり、比較的速い成長を維持している。中秋節と国慶節を控え、どのように消費を促進し、経済成長をさらに押し上げるか。
⇒商務部は、住民の休日の消費ニーズをよりよく満たし、消費の継続的な回復と拡大を促進するため、一連の消費促進活動を組織している。主に以下の4つの点に重点を置いている:第一に、消費促進活動をしっかり行うこと。第二に自動車やエレクトロニクス製品等の消費促進政策等をはじめとする政策指導力の強化。第三に、輸送の最適化です。15分で移動出来る生活圏の形成を加速します。第四に、新型消費の育成ということで、ライブEコマースやソーシャルEコマースなどの新しい消費形態の健全な発展を促進します。消費はマクロ経済、そして何千もの世帯の豊かな生活に結びついており、消費の基本的な役割を発揮し、持続的な景気回復の促進に貢献するために、引続き複数の措置を講じていきます。
・共同通信社記者⇒報道によると、8月のガリウムとゲルマニウムの輸出はゼロだった。中国が8月1日にガリウムとゲルマニウムの輸出規制を開始して以来、輸出許可を申請した企業の有無、また、輸出許可を取得した企業の有無を知りたい。
⇒管理政策が正式に実施されて以来、商務部は企業からガリウムおよびゲルマニウム関連品目の輸出許可申請を受理している。現在、法規に基づき申請を審査した結果、法規に適合する輸出申請を多数承認し、当該企業にデュアルユース品目の輸出ライセンスを付与した。引き続き、その他の許可申請についても法的手続きに則って審査し、許可決定を行う予定です。
・ロイター記者:タイは最近、反ダンピング措置を回避するための中国製圧延鋼材の輸入について調査を開始し、中国メーカー17社が関与している。 これに対する中国商務省の反応は?
⇒中国は常にウィンウィンの協力の理念を堅持し、自由貿易を守ってきた。中国関連の貿易救済案件において、関係国の調査当局が関連法規に厳格に従い、公正かつ合理的な判断を下し、すべての利害関係者の権利を完全に保護することを希望する。
・ブルームバーグ記者:EUとの会談ではどのような議題が話し合われるのか?中国製電気自動車に対するEUの相殺関税調査についての議論はあるのか?
⇒本日ニュースリリースを発表しました。第10回中国・EUハイレベル経済貿易対話については、タイムリーに発表していきますので、ご期待ください。