【中央経済工作会議が北京で開催、習近平総書記が重要講話を発表】(マクロ経済)(財政・金融関連)

(2024年12月13日 中国政府網HPより)

2024年12月11日から12日にかけて北京で中央経済工作会議が開催され、習近平氏が重要演説を行った。会議では、2024年の経済運営の総括と2025年の計画が議論された。

・2024年の総括
今年は第14次5カ年計画の目標達成に向けた重要な年であり、外的圧力や国内の課題を抱えながらも、中国経済は全体的に安定し、高品質な発展を遂げていると評価された。同時に、内需不足や企業経営の困難、雇用・収入増加の課題など、多くのリスクと課題が指摘されたが、中国経済の基盤や回復力、潜在力への自信が示された。
・2025年の経済運営方針
来年の経済活動では「安定を維持しながら進歩を求める」という基調が維持される。財政政策と金融政策の効果的な組み合わせが求められ、消費刺激策、技術革新、産業構造の近代化、改革深化が推進される予定。また、内需拡大やハイレベルな対外開放、主要分野のリスク管理、社会安定の確保が強調された。
・具体的な施策と優先課題
1.内需拡大:所得増加や消費促進のための特別措置を講じる。年金や医療保険の引き上げ、文化観光の振興、社会投資を促すインフラ整備など。
2.技術革新と産業近代化:基礎研究の強化や人工知能を活用した未来産業の育成、グリーンテクノロジーを活用した伝統産業の改革を推進。
3.改革の深化:国有企業改革の質向上や民営経済促進、統一市場構築のための法的整備の推進。
4.対外開放の拡大:自由貿易試験区の改革や「一帯一路」構想の深化を実施、外国投資の誘致促進。
5.リスク管理と市場の安定:不動産市場や金融システムの安定化措置。
6.都市・農村の統合発展:新たな都市化と地方活性化推進、農業の効率化や収入増加の施策実行。
7.地域戦略の推進:地域間の産業連携や新たな成長極の育成。
8.グリーン成長の推進:炭素削減やグリーン技術の導入促進、経済の包括的なグリーン化。
9.国民の生活向上と安全確保:雇用支援、貧困防止、義務教育の質向上、医療・介護インフラ整備、出生促進、高齢者介護サービス拡充など。

(記事原文)
https://www.gov.cn/yaowen/liebiao/202412/content_6992258.htm