【三大指数が同時に回復し、経済運用に積極的なシグナルを発信―9月のPMIデータを読み解く】(マクロ経済)

(2023年9月30日 中央人民政府HPより)

・国家統計局サービス業調査センターの中国物流購買連合会が9月30日に発表したデータによると、9月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)、非製造業事業活動指数、総合PMI生産指数はそれぞれ50.2%、51.7%、52%で、前月よりそれぞれ0.5、0.7、0.7ポイント上昇した。三大指数はいずれも拡張水域となり、中国の経済景気水準は回復している。
・9月、製造業PMIは4カ月連続で回復し、4月以来初めて拡張水域へ上昇。調査した21業界のうち、11業界PMIが臨界点以上にあり、製造業の景気面が拡大した。
・9月の製造業生産指数は52.7%、新規受注指数は50.5%となり、前月比0.8ポイント、0.3ポイント上昇。 生産需要を満たすために、企業は購買力を強化し、購買量指数は50.7%に上昇。市場の需要は改善し続け、企業の生産は加速し、経済発展の勢いは継続的に強化されている。
・9月の装備製造業、ハイテク製造業、消費財業界PMIはそれぞれ50.6%、50.1%、51.3%で、前月より0.6、0.7、0.3ポイント上昇した。高エネルギー消費業界PMIは49.7%で、臨界点を下回ったが、前月より0.6ポイント高かった。
・9月の生産経営活動予想指数は55.5%で、前月とほぼ横ばいで、3カ月連続で55%以上の比較的良い水準となった。しかし、業界の競争が激化し、原材料コストが高く、資金が逼迫している製造業企業の割合はいずれも前月より上昇し、製造業の回復発展は依然として困難に直面しているため、次のステップでは、すでに打ち出した政策措置の着地効果の推進に力を入れ、経済の持続的な回復をより強固にし、良好な態勢に向かう必要がある。
・非製造業の状況では、サービス業の景気が回復し、建設業も拡張が加速した。
・総合PMI産出指数は先月より0.7ポイント上昇し、中国企業の生産経営活動が全体的に回復したことを示している。
・今年の中秋節と国慶節の連休初日、全国の鉄道の旅客数は延べ2009.8万人で、1日の旅客輸送量の最高を記録し、中秋節・国慶節休暇中の業者の販売の予想状況は前年同期より良好。人の流れ、物流の活発度が向上し、中国経済の回復が良い発展態勢に向かっていることを反映している。
・中国経済は、世界経済の下振れや複雑化した厳しい背景の中で回復し、現在も世界経済の成長の重要なエンジンとなっている。
・経済協力開発機構(OECD)は最近、経済見通し報告書を発表し、2023年と2024年の世界経済成長率はそれぞれ3.0%と2.7%、中国の経済成長率はそれぞれ5.1%と4.6%になると予測。
・国家発展改革委員会の叢亮副主任は、現在、経済の持続的な回復を促進するために多くの準備政策が導入されていると述べ、 将来を見据えた、存量/増量政策の重ね合わせや政策効果の蓄積により、中国経済は長期的に回復し、改善すると信じる十分な理由があるとしている。

(記事原文)
https://www.gov.cn/zhengce/202310/content_6907205.htm