【第14回全国人民代表大会第3回会議の経済テーマに関する記者会見(王文涛商務部長発言抜粋)】(商務部発表情報)(外資政策)(貿易通関・外貨管理)(産業政策)(財政・金融関連)

(2025年3月6日 中華人民共和国商務部HP)

記者質問① 商務部は、消費拡大に向けどのような施策を講じているか?
<王文涛部長回答①>
・2024年の消費財の総小売売上高は前年比3.5%増の48.3兆元
・特に、サービスの小売売上高は6.2%増加
・下取り制度の導入は、新エネルギー車や家電製品などの消費を刺激
・特に春節の消費市場が活況、映画や観光などのサービス消費も好調
・一方、消費力不足やサービス供給の質の低さといった課題も依然として存在
・政府は、消費のアップグレードと産業の発展を進める方針を強調
・商務部は消費の促進に向け、商品やサービスの消費を調整、成長の可能性を引き出す実効的な措置を実施
・買替政策では、家電製品や自動車の下取りを支援
・サービス消費面では、品質向上と供給拡大を目指す
・国際的には、電気通信や医療、教育分野での開放拡大を推進し、外国人の訪中を促進
・国内は、高齢者介護や育児、文化観光といった新たな消費分野に注力し、関連政策を実施
記者質問② 今年の対外貿易の発展が直面している状況をどう見ているか。商務部が対外貿易を安定させるための考慮事項と具体的な措置は?
<王文涛商務部長回答②>
・2024年の商品の輸出入は前年比5%増の43兆元、8年連続で最大の商品貿易国の地位を維持
・サービス貿易も順調に成長し、輸出入は7兆5000億元
・中国の貿易相手国は150以上に増え、一帯一路諸国が中国の対外貿易の50%以上を占め、貿易相手国が多様化
・輸出製品は技術的に高度化し、国境を越えた電子商取引やサービス貿易の成長も顕著
・一方、単独行動主義や保護主義の影響で、国際貿易秩序が混乱し、中国の対外貿易は厳しい状況に直面
・政府は「政策強化」「増分拡大」「企業支援」の3つの側面から対外貿易の安定化を図る
・具体的な対策としては、貿易政策の強化や国境を越えた電子商取引の支援、新たな自由貿易協定の締結、企業への融資支援
・サービス貿易の拡大と革新も重要な課題
記者質問③ 長期的に中国は米国に対してどのような戦略をとるか?
<王文涛商務部長回答③>
・米国は自国の問題を解決せずに中国に責任を転嫁しており、関税措置は一方的で不正義
・米国の貿易政策はWTOのルールに違反しており、世界経済やサプライチェーンに悪影響
・貿易戦争には勝者はおらず、保護主義的な政策は逆効果
・中国は米国の強制的な態度に屈せず、自国の利益を守る
・中国と米国の経済関係は相互利益を基にしており、貿易額は増加
・米国企業の多くは中国市場に対して依然として楽観的な見通し
・中国は米国と平等な立場での対話を望んでおり、両国が協力して問題を解決し、健全で安定した経済関係を築くことを求める

(記事原文)十四届全国人大三次会议经济主题记者会
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