【中国の2025年第1四半期 貿易動向】(貿易通関・外貨管理)(マクロ経済)(産業政策)

(2025年4月15日 中央人民政府HP)

・概要
 第1四半期の貨物貿易総額は10.3兆元、前年同期比1.3%増加。
 8四半期連続で輸出入総額が10兆元を超える。
 輸出は6.13兆元(+6.9%)と好調、輸入は4.17兆元(-6.0%)と減少。
・主な特徴(4点)
 輸出入の回復基調が続く:月を追って増加傾向、過去最高を記録。
 民間企業の貿易比率が上昇:全体の56.8%を占め、前年比+2.4ポイント。
 「一帯一路」参加諸国との貿易が堅調:総額の51.1%を占め、ASEAN向けは+7.1%。
 機電製品の輸出入が急増:特に家電・電子部品・船舶などが好調。
・輸出の強さの要因
 国際需要の回復(特にアジア・アフリカ)で輸出増。
 産業の高付加価値化が進み、船舶や専用装備などが伸長。
 商品多様化による成長(例:EU向けスポーツ用品、東南アジア向け化粧品)。
・輸入の減少要因と伸び分野
 原材料価格の下落(鉄鉱石・原油・大豆など)により減少。
 稼働日数の減少も影響(前年より2日少ない)。
 一方で、ハイテク部品・生活用品の輸入は増加。 
 自動データ処理部品:+95.6%、船舶装備:+52.5%、食用油:+12.1%。
・国際情勢と政策対応
 アメリカの関税強化に対して、中国は即時の報復措置を実施。
 多国間貿易体制の維持と対外開放の推進を強調。
 「スマート税関」構築と国際協力を強化し、通関の利便性や規制の高度化を図る。

(記事原文)我国外贸规模连续8个季度超10万亿元
 https://www.gov.cn/lianbo/bumen/202504/content_7018666.htm