【多余的話】『銅博士』
大阪大学中之島芸術センターで『中之島デリバティブⅢ』(作・演出:林慎一郎)を観劇し「参加」した。劇中、センターを出て、夜の中之島を演者や観客といっしょにウロウロさせられ、手旗信号の指南まで受けたので「参加」と少し大げさに…
大阪大学中之島芸術センターで『中之島デリバティブⅢ』(作・演出:林慎一郎)を観劇し「参加」した。劇中、センターを出て、夜の中之島を演者や観客といっしょにウロウロさせられ、手旗信号の指南まで受けたので「参加」と少し大げさに…
台風も長々と寝そべったこの夏、余熱が続く中で三ケ月続けて「躺平(tang3ping2/タンピン・寝そべり」を取り上げるのは芸の無い話だと思いながら、再度「躺平」についての解釈を続けたい。 <躺平>はモラトリアム(mora…
7月初めの暑気と湿気に中りました。 日本語の熱中症を中国語では「中暑」、暑気に中ると表現します。 中国語の「中Zhong」は第1声(高平音・─)で「中国」「中央」などセンターの意味を表す単語が多くありますが、「中Zhon…
良いきっかけがあって、4月からNHKラジオ「まいにち中国語」を聴いています。途中で息切れしても自分を責めない、と予防線を張ってテキストを買いました。西香織講師の目標が「おとなりさんと中国語で話そう」でした。明るい音楽とテ…
山東半島の良港青島に赴任したのは1989年の冬だった。当時は16年間のドイツ帝国租借下の鉄道駅舎や教会などが、日の名残りのように街の基層をなしていた。第一次大戦後の合計16年の日本軍政下の遺物は青島神社や旭公園のように壊…
4月末から5月にかけて、長雨が続いたが、耕す程の土地もなく、筆耕するほどの技能もない。晴れたら歩き、降れば読み書きをする毎日。算盤勘定や晴耕雨読とは無縁の「たられば」生活。 本棚から丸谷才一『恋と女の日本文学』の埃を払っ…
上海から「倒春寒」と寒の戻りが伝えられ、大阪で小雪が降る中、難波体育館での大相撲春場所12日目、11時頃に場所入りした。 序二段から結びまで一睡もせず、薄い座布団に座って観戦した。 入社して配属された中国貿易室の先輩女性…
毎年の習わしで大河ドラマに関する出版物や画像が増える季節、本屋に『光る君へ』コーナーができて、図書館では源氏物語の特別展が開かれている。今回の題材は戦国時代の合戦絵巻や幕末開国の髪型や服装の劇変という視覚的な分かり易さに…
先月は『梅兄弟』と題して150年前の「開花した梅」「萎れた梅」に触れた。今月は寒の底にある北京での春節について綴りたい。 これまで体験した北京での春節のなかで、最も牧歌的で、味わい深かったのは1990年代初頭の春節だった…
年始早々に天災人災が続きます、と発信したら、山東人の先生から「天災人禍」と、より相応しい表現で哀悼の返信が届きました。山東半島と能登半島は緯度的にほぼ重なります。30数年前、山東半島の青島市に駐在していた時、青島・金沢・…