【日中不易流行】「魯迅『藤野先生』と福井➁」
前稿では、魯迅の藤野先生への強い思いとその後の藤野先生のそっけなさ、この温度差は何故か?という疑問で終わっていました。一方、他の魯迅研究者は、当時なぜ藤野厳九郎は藤野先生になったのか、つまり、どうして普通の「市井の人」が…
前稿では、魯迅の藤野先生への強い思いとその後の藤野先生のそっけなさ、この温度差は何故か?という疑問で終わっていました。一方、他の魯迅研究者は、当時なぜ藤野厳九郎は藤野先生になったのか、つまり、どうして普通の「市井の人」が…
第1回「福井と中国」では、福井と中国浙江省との歴史的な関わりについて道元禅師と藤野厳九郎先生(以下藤野先生)のことを簡単に紹介しました。曹洞宗大本山永平寺の開祖道元禅師は、浙江省寧波にある天童寺の如浄禅師の下で4年間修行…
満州豆稈パルプ株式会社(以下、満州豆稈パルプ)についてのエピソードも3回目となりました。前回に引き続き「昭和の妖怪 岸信介」との縁を探っていきます。酒伊繊維工業株式会社(以下、酒伊繊維)の社史を読むと、酒井伊四郎社長(以…
前回に引き続いて「満州豆稈パルプ株式会社」についてのエピソードを紹介します。前回提起した第一の謎、「福井の一繊維会社である酒伊繊維工業株式会社(以下、酒井繊維)と満州進出を結んだ糸は何か?」について述べたいと思います。な…
唐物の能の名作「邯鄲」を金沢で観る機会がありました。登場人物の多さとドラマチックな展開。人生の栄華は粟飯の一炊の夢。人生は夢のように儚いと思えば、「出離生死」(生死の苦を克服)できるとの悟りの境地に、こちらは一睡もできな…
前回12月の掲載から一週間後12月17日の地元紙「福井新聞」を読んで、思わず声を上げてしまいました。毎週日曜日に愛読している「ふくい日曜エッセー 時の風」に「楊貴妃が来ていた?」と「阿倍仲麻呂『小浜へ』計略か」と大きな見…
能楽における「唐物」、そして福井との関わりについても3回目となります。能「楊貴妃」をきっかけに前回ご紹介しました楊貴妃若狭漂着伝説について、手元の文献を参考にして少し詳しくご紹介したいと思います。 福井県の嶺南若狭地方の…
前回ご紹介しました能楽における「唐物」。テーマの一つは美女です。中国の歴史上の実在した三大美人は西施(春秋時代)、王昭君(前漢)、楊貴妃(唐)ですが(所説あり)、能楽にはそのものズバリに「昭君」と「楊貴妃」という曲があり…
福井でも異常な暑さが続いている今年の夏。今回は今までとは趣向を変えて、違った切り口で中国の話題を書いてみたいと思います。日本の伝統芸能である能楽と中国の関わりです。学生時代を「空から謡が降る」と言われた(北島三郎の「加賀…
前回スキップしました『野尻眼鏡』中国盛衰記:野尻眼鏡グループの20余年の中国ビジネス栄枯盛衰に関わった中国人幹部のアナザーストーリーについて書いてみたいと思います。 私が最初に彼らに会ったのは、1997年の銀行の上海事務…