【北京だより】10月20日号

最近、うちの住宅団地では違法電動3、4輪車に関する通知を毎週繰り返して住民に周知し、関連回収作業をどんどん進めていて、市民の間でホットな話題になっています。

関連報道を調べてみたら、北京市公安局及び北京市交通委員会など5つの政府部門が2021年7月12日に「違法電動三四輪車の管理強化に関する通達」共同で発表し、2024年1月1日から、これらの電動車は道路で走行できなくなり、駐車場など公的な場所に駐車してはならない、と定めました。

実は、北京以外の各地方では(特に農村部)このような3、4輪車はたくさん利用されていて、不完全な統計ではありますが、全国範囲では約9,000万台が走っているそうです。しかし、これらの電動3、4輪車は性能が安全技術基準に合致しておらず、ナンバープレートも登録できない、自動車交通事故賠償責任保険にもかけられない、という安全上大きなリスクが存在しています。北京市公安交通局によると、2022年、北京では計131件の違法電動3、4輪車事故が発生し、138人が死亡しました。関連データによると、これらの車は約7割は運転者60歳以上、約8割は無免許運転です。

今年に入ってから、北京市の各区並びに各住宅団地では、さまざまな淘汰補助金政策を打ち出し、目立つところに通知を張り付けたり、WeChatグループで毎週注意したり、また交通が便利なところに淘汰回収処理拠点を設置したりしています。うちの住宅団地(朝暘区)の淘汰補助金政策を例にすると、10月15日までは三輪車の廃棄補助金は1台1,000元、四輪車の廃棄補助金は1台1,500元です。15日以降は価格が大幅に下がります。また、豊台区では回収された3、4輪車に対し、9月まではそれぞれ1台1,000元と1,500元の奨励金が与えられ、10月には800元と1200元、11月には200元と600元、12月は奨励金無しとなっています。7月末現在、北京市では合計2.2万台を回収したそうです。

しかしながら、これらの車は主に老人の買い物や病院通い、子供の出迎え等に使い、政策に反対する声も一部あります。間もなく11月に入りますが、うちの団地周辺を見てみたら、このような3、4輪車は依然多く走っており、回収作業はまだ未完成の部分が大きいので、来年の1月にまた様子を見てみましょう。

以上