【北京だより】5月24日号

最近、自宅付近で2軒のタスティンハンバーガー(塔斯汀中國漢堡)のお店がオープンしました。隣のマクドナルドやケンタッキーよりいつもお客さんが多いようで、好奇心をそそられ、今週初めて食べに行きました。

お店の中に入って、まず目に入るのは中国風の内装で、赤い提灯式のライト・赤い古風的な椅子・壁にはリール式の宣伝内容等、近年で流行っている「中国潮流風」要素をたくさん取り入れています。店内には10数台の小さなテーブルがあり、「透明キッチン」を使い、ガラスを通してハンバーガーの作成過程や肉類の加工過程等がはっきり見えて安心感が湧いてきます。

当日行ったときは午後2時で、割とお客さんが少ない時間帯で、店のブランドハンバーガーの一つである「辛い鶏もも肉ハンバーグ」セットを注文し、10分ぐらい待って料理ができました。このセットにはハンバーガーとポテト、ホット牛乳、鶏肉の唐揚げ4種類のものがあり、初回でクーポン券を使い、全部で20元でした。「安い!」と思いました。ハンバーガーは甘味で、割と中国人の口に合う野菜と味を選びました。また、ハンバーガーで使っているパンは現場で焼きあがったばかりで黒ゴマもあり、おいしかったです。ポテトはKFC等に比べちょっと太くて硬くて、個人的にはやはりマックドナルドとケンタッキーのほうが好きです。他のものはケンタッキー等とほぼ一緒で、特別な味はなさそうです。

また、メニューから見ると、「麻婆豆腐ハンバーグ」、「北京ダックハンバーグ」、「魚香肉絲ハンバーグ」、「板燒鳳梨ハンバーグ(パイナップル)」等、中国名物料理と組み合わせたユニークなハンバーグもあり、「どんな味だろう、おいしいかな」と興味があるので、次回時間があるとき食べてみようと決心しました。

このタスティンのブランドは2012年から起業し、最初は中華風のピザを販売していました。2018年から、タスティンは「現場手作りパン」を開発し、中華料理の梅菜扣肉、北京ダックなどの食材に合わせて、「中国ハンバーグ」のブランド位置づけを打ち出し、マクドナルド、ケンタッキー等と差別化した急発展をしました。主に地方都市を中心に発展し、去年から北京まで進出し、現在北京には店舗数はまだ少なく、わずか20数店舗しかないそうです。

中国のハンバーガー市場において、店舗数から見ると、現在1位の座を占めているのは華萊士で、店舗数は2万軒を超えています。その次にはケンタッキーで、店舗数は10,603軒(3月末現在)、3位は今回行ったタスティンで、店舗数は7,000超で、マクドナルドは現在6,000店舗ぐらいで4番まで落ちています。

激しく変化している中国市場において、タスティンは「西洋ハンバーガーに東方の解釈を与え、西味は形式で、中国味は根本である」(西式漢堡,東方詮釋,西味為用,國味為本。)という発展理念のもと、中国の味で中国文化を世界中に伝えていくつもりで、将来、世界中に店をオープンすると宣伝しています。今後、タスティンはどこまで発展していけるか、楽しみにしています。

以上