『北東アジア学刊』論文選集に掲載された呂克倹氏の論文抄訳

4 07 2020

『北東アジア学刊』論文選集に掲載された呂克倹氏の論文を事務局で抄訳いたしました。本論文では、第三国市場協力をはじめとする、今後の日中協力体制について述べられています。
呂克倹氏のご了承を得て掲載いたします。
呂克倹氏は商務部アジア司ご出身、商務部在籍中には中華人民共和国駐日本国大使館経済商務処へ何度もご出向され、経済商務担当公使も務められました。

本論文の原文はこちらをご覧ください。
http://www.ccg.org.cn/research/View.aspx?Id=12334

 

新しい中日経済の協力関係の構築に注力する
『北東アジア学刊』論文選集 呂克倹(全国日本経済学会 副会長) 

・中日関係は悠久の歴史があり、長年にわたる有効協力や利益が深く融合した経済の基礎的条件がある。
・これまでも困難な時期はあったが、両国指導者や社会各界が共に努力したことで2017年以降、中日関係は改善の兆しが見えてきた。
・両国間の貿易は3000億米ドルの大台に回復し、人の往来はのべ1000万人を突破、日本企業の対中投資は累計で1100億ドルを超えた。
2018年は中日平和友好条約40周年でもあり、中国改革開放40周年でもあった。習近平主席、李克強総理と安倍首相はそれぞれ会談し、中日関係の改善と発展を一層推し進め、両国関係は正常な軌道に戻った。
・2019年は新中国成立70周年を迎え、日本は「令和」の時代に入った。この年は中日関係発展にとって重要な一年であった。習近平主席と安倍首相は大阪G20サミットで再度会談し、10項目の共通認識を合意し、両国が新たに実務的協力を深めていく上での方向が明らかにされた。
・中日間の第三国市場協力を積極的に推進する。省エネ環境保護、介護ヘルスケア、オリンピック経済、物流、越境EC、防災減災などの分野での協力を開拓し、中日経済貿易協力のよりハイレベルな発展を実現させる。
 

一.中日「一帯一路」第三国市場協力を推進し、多国間の自由貿易体系を擁護する

・2018年10月26日の第一回中日第三国市場協力フォーラムに李克強総理、安倍首相をはじめとする、両国政府、経済団体の企業代表など1500人余りが出席し、双方は52の協力覚書を締結、金額は180億米ドル強に達した。中日関係が競争から協調へ移りつつあることを示した。
・第三国市場協力フォーラム開催までの過程
   ▼2006年政府間交渉を通じて中国側協力テーマとして「中日第三国市場協力」を提案
   ▼2018年4月の第4回中日経済ハイレベル対話の席上で、官民協働の第三国市場協力交流プラットフォームと検討する具体的な協力プロジェクトに合意
   ▼2018年5月の李克強総理訪日時に『第三国における中日民間経済協力に関する覚書』を締結、中日経済ハイレベル対話の枠組みの下に「中日第三国市場  協力作業メカニズム」を設置
  ▼2018年9月北京で作業メカニズム第一回会議開催
  ▼2018年10月第一回中日第三国市場協力フォーラム期間中、52のモデル協力に合意
・現在、世界全体の経済発展は減速。貿易保護主義、一国主義が蔓延し、多くの不確定要素が増えている。
・中日両国は自由貿易の受益者と世界に責任を負う大国として、協調協力を強化すべき


二.イノベーション駆動型発展、サービス貿易協力の拡大

・中日両国は経済構造の調整とイノベーション駆動型発展に努力し、次の分野で協力を展開することが可能である。
   ▼文化観光産業協力
   ▼医療介護ヘルスケア協力
   ▼教育研修・情報サービス協力

三.中日の地方交流と省エネ環境保護協力の推進

・中日両国は従前より「経済が政治を動かす」、「民間が政府を動かす」という伝統がある。
・両国の関係の長い紆余曲折の期間、経済貿易関係、民間と地方の交流は発展を続けている。
・現在、両国の友好都市は250余り。
・両国の地方での新エネルギー、環境保護、人材、現代農業、中小企業、技術産業交流などの協力を一層推し進める。


まとめ ともに進み、中日関係の健全で安定した持続的発展の推進に努力する

・双方の努力により、中日関係は正しい軌道へと戻った。
・2019年上半期の両国の貿易額は1,575億米ドルに達し、前年比11%の伸びであった。
・経済発展と外資導入のため、両国は投資環境をさらに改善している。
・日本が新時代の中国の発展に積極的に参画することを歓迎する。

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